Episode 1-3

JACK 3

どれくらい時間が経っていたのでしょうか。

一人ではどうすることもできない。私が諦めかけたその時でした。

ボブが現れたのです。彼は汗と泥まみれの上半身裸で、ズボンは、ズボンなんてもはや呼べるような代物ではない、麻布のようなゴワゴワとした酷くそじて汚いズボンをはいていました。ボブはあたりを見渡していますが、すぐに僕たちを見つけます。

彼は我が家の奴隷の子です。二ガーと蔑まれた黒人です。肌はダークブラウンで、短い髪の毛がちぢれています。彼の目は、馬のように深い黒で、優しさに溢れています。僕にとっては弟のような存在です。

彼はやっと見つけたというように瞳が輝きます。

「おー!!ジャック!ジャック!ジャック! 見つけた!やっと見つけた。ごめんなさい。ごめんなさい。すぐに助けに来れなかった。そばにいなくてごめんないさい」

ボブは、そう言って謝ります。

そんな事より、僕は彼が生きて無事だった嬉しさがこみ上げ溢れて行きます。

オー!
ボブ!
ボビー!

生きていた!
生きていた!

彼は、僕より3、4歳年下です。体は幾分僕よりは小さいですが、筋肉のついた力持ちです。
彼は畑に隠れて、敵をやり過ごしていたのです。
彼は僕の足が下敷きになっているのに気がつきます。

足が。

彼は有無を言わさず必死に荷台を押しあげて僕を助けようとします。

君にはとても無理だ!無理だ。
いくら力持ちとは言っても、少年の身体ではひっくり返った大きな荷車は余りにも重すぎます。

ボクが君を助ける!
ボブは我を忘れています。

そして木の棒のようなものを地面と横転した荷台の間になんとかねじ込み、それをクッションにして、ボブは血管を浮き立たせ、渾身の力を込めます。

すると、荷台はわずかに押し上がり僕は足を引きずり出すことに成功します。

しかし、私の引き出された足は折れていました。しかもボブの目には私の足はひどく壊れてしまって、切断しなければならなくなったように見えたのです。確かに僕のズボンがひどく破れてしまって、引き裂かれ、肉が血と共にむき出しになっていました。出血から自がんもたっていたのでしょう、私の血が黒く変色し、べっとり傷口についていました。

ああ、神様。ジャックの足はもうこれでは治らない!!
ボブは天を仰いで頭を抱えて叫びます。

ああ、神様!

なんてことだ!

神様!

神様!

「すみません。すみません」とボブは僕に泣きながら謝ります。

とにかく、まだ、その辺に北軍の兵がいるかもしれません。

ここにいるのは危険です。

150ヤードほど先に教会が見えます。

街道の向こう側にあります。
側に右側に大きな木が二本生えています。
「あそこだ!教会に隠れよう。あそこだ!」

「いいね。分かるかい!」

「ああ。わかるよジャック!」

「こっちだ、こっち!」

「早く、早く急げ!」

「キャシー、こっちだ!」

ボブの肩に担がれ、教会に逃げ込みます。教会入り口でキャシーが外をジッと見ています。

振り返ると、村は惨憺たる光景だったのです。

「そこに居ちゃダメだ。こっちだ!キャシー」

「こっちの隅で、うまくやり過ごすんだ!」

僕はベンチに横になります。

私は足の感覚がありません。
冷汗が出てきて気分が悪いです。

私は気が遠くなりそうでした。

7 thoughts on “Episode 1-3

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