Catherine’s episode 2-2

その日、窓辺に立っていると、嫌な予感がします。

とてもとても良くないことが起こる感じです。
鳥たちも、風もザワつき騒いでします。

「あいつらが来るよ。逃げないと」と言って慌てて騒いでいます。

でも逃げるって言ったっていったいどうすればいいの？私はどこに行っていいのかもわかりません。
そして、彼らが来ます。
わたしを捕まえに来たのです。
家の粗末なドアが破られ、戸口で甲冑をつけた大男たちがわたしを乱暴に捕まえます。
あまりにも乱暴で、腕が折れそうです。

小さな頭の上を丸く剃った男が何か知らない言葉で何かを巻物のようなものを読み上げています。わたしには何を言っているのかわかりませんが、その結果だけは分かっていました。

私は、火炙りにされるのです。

わたしの首と手首には重くて冷たい鉄の錠がはめられます。
足首にもです。
その鉄が重くて、柔らかい皮膚に擦れて食い込んで皮が剥けて血が滲んできます。

わたしは、四方が平たい鉄格子でできた護送車に乗せられます。

格子は手のひらくらいの正方形が開いていて、格子と格子は鉄鋲が何箇所も打ってあります。

車が街中を通る時に、町の人が憎しみを込めて石を投げつけるのに丁度都合がいい感じです。そうして何人もの人がそうなったのです。

街に連れて行かれる道すがら、わたしに外国の男たちの邪なこころが流れ込んできます。

彼らの言葉は、私にはわかりません。

こんないい女を燃やしてしまうには惜しい。
こいつは売れば上物だ。
でもその前に俺たちで味見をしないと。

そんな酷いことを考えているのがわかります。

護送の車が石畳の街に入ると、町の人々は、口々に、私をごり罵倒します。
怒号です。

この魔女め！
狡猾なあばずれめ！
死ね、死ね！
魔女は死ね!！
わしらはこいつに騙されていたんだ！

拳ほどもあるような壊れたレンガや石が、私の頭や、顔、身体中に、憎しみとともに食い込むように私に打ち付けられます。

私の体の肉が裂け、ひどい激痛と、血が流れます。
私は気が変になりそうです。

やめて！どうして憎むの！わたしが何をしたの！

お願いだから、やめて！

やめて！

やめてちょうだい！

そこには、わたしが病気を治した人もいます。

でも彼ら、町の人々の目は憎しみの炎でいっぱいです。

わたしは身体の痛さよりも、悲しみで身体が張り裂けそうです。

そうして私は力尽きてしまいます。

わたしは、引きずられながら、日の当たらない石の牢屋に放り込まれます。

藁が牢の隅の方に乱雑に敷き詰めてあります。
藁はそこで用を足すためでしょうか。
たまらなく酷い匂いです。

どれくらい石の牢獄に入れられていたのでしょうか。
わたしは、もはや意識がはっきりしないくらい、衰弱しています。

でも、今日がその日です。

わたしは、ついにあの日が来たことを知ります。
あゝ、ついにあの時なんだわ。

家で捕まった時に見たあの光景、あの感じ。
底知れない恐怖と闇。

町の広場にはすでに大勢の人だかりができていました。

そしてそこにはあの男たちがいます。

またしてもあの小さな禿の男は何か巻物を広げて、大声で読み上げます。
街の広場に、声が響いています。

でも何を言っているのか、わたしにはわからない。
わからないわ。
そう、ただただ、彼の憎しみしか伝わってきません。

あの男は、これが当然のことだと心底思っています。わたしには虫ほどの価値もなく、彼は虫を彼の指でひねりつぶすのに贖罪はないのです。

そもそも私に贖罪することなど、求めてはいないのです。

私のこれまでやったことは、
悪魔との契約。
サタンの所業。

ただ、ただ、心底、真に私が業火に焼かれて滅することのみを彼らは欲しているのです。

そこには、私に対する哀れみや、救済の心の欠片もありません。

そうすることは真に正しいと、心から信じているのです。

わたしは悲しみで胸が張り裂けそうです。

それから、彼は何か読み上げが終わると、
わたしに何かを求めましたが私にはそれがなんなのかわかりません。

何か、サインしろと言われた気もします。
でもわたしは字はかけません。

私は力なく首を横に振るしかできません。

男は呆れたように、手をこう、シッシッと追い払うような仕草をすると、わたしは藁なわで縛られた手首を上げられ、丸太にくくりつけられ、丁度積み上げられた薪の上に立つようにくくりつけられます。

松明を持った兵士が二人、薪に火をつけます。
もくもくと煙がみるみるうちに立ち上ってきます。

よく燃えるようにでしょう。
薪のかさ増しなのか、籾殻や藁がたくさん仕込んであります。

藁は燃える時に酷いくらい煙が出るのです。

わたしは煙を肺に吸い込んでしまって咳き込んで息が出来なくなります。

あっという間に薪に火が回り、わたしの足と、服が燃えていきます。

下からの炎と熱風が口の中にも入り込んできます。

生きながら燃える。
これは筆舌しがたいです。

猛烈な熱さと、下から突き上げてくる熱風、息ができない苦しさ。
喉の奥が焼けただれます。

炎の隙間から下に目をやると、
そこにはおばあちゃんが目にいっぱい涙を浮かべてジッとわたしを見ています。

ああ、どうか早くこの子を楽にしてください。

そう言っているのがわかりました。

あゝ、神様。
マリアさま・・・

わたしは光とともにありました。

わたしは肉体を離れました。