Ahmad’s episode 3-2


午後のテラス

ヤシの葉でしょうか? 
日避けのあるテラスです。
テラスを渡る風はかすかな潮の香りがします。

私の眼下には、街並みの先の切れ間から青い海が見える。(地中海でしょうか?)

私はタバコを楽しんでします。香ばしいようななんともいい香りです。
とても好きな香りです。

私はタバコとお茶にミントとスパイスを入れ甘くしたものが楽しみ。

冒険、海、スパイスがわしの人生の全て。

また見たこともないような香りのスパイスを求めて、
海に乗り出した私の人生。

私は6歳の時に、船主の親方の元に入り、
以来四十年が経ちました。

インド、エジプト、アフリカ、インドネシア?、東南アジア。
裸の民。
初めての土地。
見知らぬ土地、まだ見ぬ見知らぬ民。
それら全てがとてもエキサイトです。

世界中を航海して、スパイスを求めた私の人生。

私はスパイスそのものが好きなのも無論ですが、
荒波を越えて海に繰り出す。

それこそが私が求めたものでした。

海の航海はアクシデントの連続じゃないか。
命さえその代償となる。

嵐に航海につきものじゃ。
病気にだってなるさ。
喉だってかわく。
何日も希望に恵まれない時だってある。

そう、無論、命を引き換えにすることだってある。

まさに海の航海は、人生そのものじゃないか!

嵐が晴れれば、夜には月や星が輝き、
新たな陸地にたどり着けば、絶望にひしがれた身体は一瞬にして希望に変わるのだ。

まだ見知らぬ地平線を越えて、船のオールを漕ぎ出す時の、
あのゾクゾクっとした、不安、恐怖。
そして何よりにも勝る血がたぎるほどの高揚感と好奇心!

なんと素晴らしき人生かな!

親方の元で船を操っていた私の幼き日。

シナモンやバニラの甘い最高の香りが漂っています。

そう!クミン。

ああ、なんと素晴らしい極上のスパイス!

私の大好きなスパイス!

見たこともない土地。

聞いたこともないような音楽。
ドラムの音が聞こえてくる。
私はなんだか体がワクワクしてきます。
彼らは肌の色が褐色で、体のラインが野生的で美しい。

彼らの言葉はわからないが、私は、胸躍るリズムと、見知らぬ人々と酒を酌み交わす。

宴が自然と互いの心を開いてゆくのだ。

肌の色や文化は違えども、人と人は通じ合うもの。

そして、酒はなんと甘美なものか。
実に旨い。

スパイスは料理を旨くもするが、人生にもスパイスが必要なのじゃよ。

そして、そのスパイスがわしに富をもたらしてくれた。

全て神様の思し召し。

そして冒険こそ人生のスパイス!

今は、息子たちに仕事は任せて、穏やかな引退生活。

海に繰り出したあの若い時には戻れない寂しさがあるが、
これはこれで、この平穏な生活に不満はない。

日々、毎日が素晴らしい時間

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です